Arimayuの本棚『篤姫 わたくしこと一命にかけ』原口泉

2008-10-13

ひさしぶりに大河ドラマの『篤姫』を観た。

ドラマもだんだん佳境に入ってきた。

宮崎あおいも、風格が出てきたように感じる。

掘北真希演ずる和宮のとの嫁姑の関係が、

これからどうなっていくのかも楽しみ。


ドラマが終わった後、棚にしまったままになっていた

『篤姫 わたくしこと一命にかけ』(グラフ社)を読む。

著者は、鹿児島大学教授で、大河ドラマ『篤姫』の

時代考証を担当した、原口泉先生だ。


08012-1

読み終わって思ったのは、

篤姫は、時代に翻弄されたのではなく、

時代を“しなやか”に生き抜いた女性だったということ。

“しなやか”とは、

「自分の人生を受け入れて、前向きに生きる」

ということなのだ。


篤姫は、将軍の世継についての密命を受けて徳川家に嫁いだ後、

1年半で夫に死なれ、密命とは違う後継の将軍、家茂の嫁、和宮との嫁姑問題に悩みつつ、

故郷の薩摩軍に攻められる徳川家を守ろうとした女性。

大奥三千人の女性たちを束ねて、大きなリーダーシップを発揮した女性。

子供こそ生まなかったけれど、家茂には母と慕われ、

嫁の和宮とタッグを組んで江戸城の無血開城に奔走し、

夫が亡くなった後も姑に孝行した女性。



大奥なき維新後は、徳川家の繁栄を使命として、

幼い当主、家達を養育し、イギリス留学に送り出し、

その嫁までも教育した。


篤姫の“しなやかさ”をうかがい知るのが断髪のエピソード。

明治4年、男性に対して新政府から「断髪脱刀令」が出される。

もちろん、女性は長い髪を切る必要もないのに、

篤姫は、長い髪をショートカットにばっさり切って写真を撮る。

「新しい時代を受け入れましょう」という決意のようだ。


女はいつのときも、時代や、家、環境の変化を受け入れて

生きていかなければならない。

でも、気持ちが前を向いてさえいれば、

人生は味方になる。

どんな状況になっても、

生き甲斐をもって、人生を楽しんだり、喜んだりしながら、

進んでいくことができる。

・・・とそんなことを、身をもって教えてくれる『篤姫』だった。


Copyright© 2017 有川真由美オフィシャルサイト All Rights Reserved. L

お仕事のご依頼や質問などは、こちらからお願いします。
担当者よりご連絡いたします。⇒Mail